「どうしたんだ?」
いつにも増して黙ったままのヴェイグを不思議に思って、ユーリは尋ねた。
ヴェイグはしばし逡巡し、自分を示す。それから小さく口を開けた。ユーリはヴェイグの頬を包んで、ひょいと口の中をのぞき込む。
そこに見つけたものに、ユーリは思わず顔をしかめた。
「ひでえな、どうした?」
「・・・誤って噛んだら、こうなった」
端的な説明に眉を寄せる。
口の中には、白い腫物。いわゆる、口内炎と呼ばれるものだった。しかし、誤って噛んだだけで口内炎まで悪化するんだろうか。
思いながら、けれどそんなことを隠す必要はないから単なる性質なのかもしれない。しゃべると痛いのだと、目が語っていた。
まあそうだろうな、と呟いて、ユーリはもう一度ヴェイグに目をやった。
口を開けているだけでも痛むのか、少々歪んだ表情。
それに、沸き上がるちょっとした悪戯心。
「・・・んっ」
無防備にユーリを見ているヴェイグの唇を塞いだ。
舌を絡めて歯列をなぞり、それから傷口へ。舌を這わせると、ヴェイグがびくりと身を強ばらせた。柔らかく撫でて、たまに力を込める。
「ん、う・・・っ」
目を開けて、痛みに耐えているのかぎゅっと目を瞑ったヴェイグを窺う。
傷口をつつくたびにぴくりぴくりと身体を跳ねさせるヴェイグに妙な気を起こしそうになりながら、ユーリは舌を滑らせる。ぐっと舌先を押しつけると押さえられない吐息が漏れて、閉じられた目尻からこらえきれない涙が伝った。それを見取ってから、ユーリは再び舌を絡める。
かくりと力が抜けたヴェイグの腰を片手で支えて唇を離すと、もう片方の手で労るように頬を撫でた。
「大丈夫か?」
「・・・な、わけ、ない・・・」
は、と息を吐くヴェイグが潤んだ目で睨みつけてくる。それに堪えた様子もなくにやりと笑った。
抱いた腰を引き寄せて、耳元で。
「ちょっとした悪戯のつもりだったんだが・・・悪ぃな、」
我慢できなくなっちまった。
言って、ユーリはヴェイグの首筋に顔を埋めた。
(まだできたら言えよ)
(言わない・・・!)
あんまり口内炎が痛かったのでネタにしてみた
ちょっと生々しい話(やめ)に挑戦しようと思ったんだけど恥ずかしいwというかいたたまれないww
ユーリさんはむっつりスケベだと思いました←
ヴェイグは痛かっただけだったりして
しかしこのユーリさんどSだな!泣かせたいだけじゃないw
しかしこういうのは需要あるのかしら。痛いだけだからないか(笑)
101207