「君がヴェイグかい?」
突然声をかけられ、ヴェイグは眉をひそめた。立っていたのは茶髪の青年。
見覚えがない。・・・いや、ある、のか?
青年はヴェイグの鋭い視線に少々戸惑いながらも口を開いた。
「オレの名はアスベル。エステリーゼ様を助けてくれたと聞いて、お礼を言わなければと思ったんだ」
ピンク色の王女を思い浮かべる。
サレに誘拐されるところにたまたま居合わせて、結果として助けたことになった、というのがヴェイグの印象だった。
サレは許せないし、向こうも自分に並々ならぬ執着があるようだった(悪い意味なのは明らかだけれど)。だから本当に成り行きなのだ。どちらかといえば一番に駆けていったのはシングだったのだし。
「だから、オレはなにもしていない」
礼を言うならシングにしてくれ。
答えたヴェイグにアスベルは苦笑のようなものを見せる。
言うと思った、という類の呟きが聞こえて、首を傾げた。初対面のはずなのに。
「それでも、君がいたからエステリーゼ様は無事だったんだ」
もちろんシングにも礼はしたよ。
続けたアスベルに爽やかな笑顔でありがとうと告げられて、ヴェイグは小さく頷いた。騎士にはあまりいい印象を持っていなかったから、なんだか不思議な気分だ。
お礼はなにがいいかな、と考えているアスベルに、提案を一つ。
「・・・今度、手合わせをしてくれないか」
「そんなことでいいのか?」
こういうタイプの人間は、いらないといっても聞かないのだ。クレスや、雰囲気は違うけれどティトレイなどと同じ。
それに、剣を交えればなにかわかる気がした。尋ねたアスベルに肯定を示すと、彼はわかったという言葉と共に手を差し出した。
怪訝そうにそれを見やるとその手はヴェイグの手を握る。
「これからよろしく」
「・・・あぁ」
ヴェイグは微かに表情を緩める。
こちらこそ、という意味を込めて握り返すと、アスベルは嬉しそうに笑った。
(なんだか、初めて会った気がしないんだよなぁ・・・)
(アスベル、ヴェイグを口説いてるの?)
(はっ?いや、ちが・・・。というかソフィ、そんなこと誰に聞いたんだ)
(ヒミツにしてって言われた)
初対面なアスベル。なんか爽やかなイメージしかない。Gで会ってるのでそういう話になりました
世界関係ないんだけど既視感みたいなのがあってもいいかなと思って。世界超えて知り合いでもいいんだけどね(カオス)
口説きの常套句の話はたぶんおっさんかと。ゼロスでもいいけど
とりあえずユーリフレンアスベルとエステリーゼ様を助けてくれてネタは使える←
サレはヴェイグがいなかったら主人公たちガン無視だったと信じてます(笑)
110218
・・・というのを携帯から発掘したので今更ですが
加筆修正 120802