花氷*


 食堂にて。
 ロックスお手製の本日のおやつ(ちなみに今日のおやつはカスタードパイである)をおいしくいただきながら会話を楽しんでいたユーリは、突然ヴェイグが静かになったのに気づいてそちらを見やった。
 どうかしたか?尋ねると、いや、と首を振る。
「ああ、ユーリ、いいところに」
 食堂に入ってきたフレンが、ユーリの姿を見止めて近づいてくる。会話が途切れているのを確認してなお、一度向かいのヴェイグに今大丈夫かい?と問いかけた。
 こくりと頷くと、じゃあ少しユーリを借りると言いおいて、ユーリに向き直る。
 どうやら国の話らしい。同郷の幼なじみと言っていたし、二人にしか通じないこともあるのだろう。
 ヴェイグはカスタードパイを少しずつ食べながら、テンポよく会話を続ける二人を眺める。
 その表情が知らず柔らかく緩んでいるのに、ふとこちらを見たユーリが気づいた。
「どうした?」
 ヴェイグはその問いに小さく首を傾げる。
 なんか楽しそうな顔してる。
 同じく気づいていたらしいフレンも頷いて、ヴェイグの答えを待った。
 しばらく考えていたヴェイグが、ふと思い至ったという顔をして。
「・・・ユーリの声、好きなんだ」
 常には似合わずふわりと落とされた言葉に、ユーリは思わずテーブルに突っ伏した。

好き、だなんて

(・・・くそ、反則だろ・・・)
(ユーリ?どうした?)
(ああ、気にしなくていいよ。ヴェイグのせいじゃない)
(そう、か?)

  

  

ユーリさんいい声だよねって話。ちょっとずれたけど
ヴェイグはユーリの声が好き。たぶんどこも好きなんだろうけど特に好きというか
意識してなかったけど好きなんだなぁと思って無意識に爆弾w
ユーリさんはあんまり自覚がなさそうなのでクリティカルですw
フレンはいい人だから微笑ましいなぁと思ってると思う。ヴェイグを(笑)
120512