花氷*


 この小さな村がオレのすべてだ。
 この村と、ここに住む人を守れればそれでいいと思っていた。
 異能を受け入れてくれた、優しい人たち。温かい、唯一の居場所。
 けれど、たまに言いようのない孤独を感じる。誰にもない、この能力のせいだろうか。
 独りきり。
 この世界には自分しかいないのではないかという、そんな錯覚を覚えて、自分の無力を感じて。独りで生きていかねばならないのだと、そう。

「おかえり、ヴェイグ」
「・・・ユー、リ」

 その言葉が無性に優しくて、涙が零れた。

ただ、嬉しくて

(ヴェイグ!どうした?なにかあったのか?)
(・・・なんでもないんだ。ただいま)

  

  

ツイブレED後設定でナチュラルに同棲。驚きの短さ←
ていうかまあユーリさんじゃなくてもry
120324