何度見ても不思議だった。町を覆う、光の環。
これが町を守り、そこに生きる人々を守るなんて。
「どうした?」
「いや・・・結界魔導器が、」
空を見上げるヴェイグに、ユーリが尋ねる。
結界魔導器はいつもと同じく、白い光の帯を湛えている。
これといった変化はないように見えるが。
そんな意図を込めてヴェイグを見返せば、ヴェイグは頷いて見せた。そういうことではないらしい。
「不思議なものだと思って」
「あれがか?」
あんなものはヴェイグがいた世界には、カレギアにはなかった。
町は町としてありのままにあって、町を守るものは存在しなかった。
なにもなくてもバイラスは町には現れなかったし、そもそもバイラスが姿を見せ始めたのもごく最近のことだった。
「入ってこないか・・・そっちの方が想像つかねぇな」
ユーリは話を聞いて小さく唸った。
この世界では結界がなければ生きてはいけない。当然のこと。
そんなユーリの様子を見て、ヴェイグは沈黙を返した。
互いの世界のことを聞けば聞くほど、違うのだと思い知らされる。どうしたって相入れないような、そんな感覚。
「ま、でも」
「?」
唐突にユーリの調子が軽くなる。視線だけで疑問を伝えたヴェイグに示したのは、空。
結界魔導器の白い光。眉をひそめたヴェイグに、小さく笑った。
違うって、
「その先だ」
続いた言葉に、ヴェイグは微笑を見せた。
(見上げる先は、いつだって)
うーん、ユーリさんに夢見すぎだね(笑)
いつの間にか真面目な感じになってびっくりしました←
おかしいなぁもうちょっとほのぼのしてるつもりだったんだけど
あとオチがいつも一緒だなって最近思った(今更)
バイラスは自然界の要素が変化したものだというので、たぶん根本的に魔物とは違うんじゃないかなと
ただどうなんだろ、バイラスっていなくなるのかな
魔物は魔物として生きてるわけだからいなくなるってことはないと思うんだけど
110531